子平推命とは

     子平推命は古代中国の伝統である三命という運命を論じる学術として登場したもので、唐宋代に子平術として運命学の体系に発展していったものです。宋代に徐大昇による「子平三命通變」から次第に子平推命が確立されて行きました。

 

 一般的には人の運命を推し量る占術としては四柱推命が有名な現代ですが、残念ながら四柱推命では人の運命を審事するということまではできません。八字の中から捉える概念が違うからです。生年生月生日生時で表される八字の五行によって構成される命造までは同じでも、そこから導き出された通変星の持つ象意すら個人によっては四柱推命と子平推命では違いが出てきます。 

 

 子平推命では命式に持つ五行の強弱を正確に判断することがとても大切です。命式における五行の強弱をきっちりと重要視しないで判断する四柱推命とは格段の違いが出ます。

 

 子平推命の判断要訣

 

 1.命式の中に持つ五行木火土金水の強さ関係を重視する

 

 2.その中で日主は強いか弱いか

 

 3.従格的な強さか弱さか

 

 4.日主を中心にした命式の構成のタイプを仕分けする

 

 5.仕分けから喜神忌神を決定する

 

 子平推命の古典「継善編」のなかに

『人稟天地人属陰陽 生居覆載之内 蓋在五行之中

 人は天地を見て 人は陰陽に属し 天地の中で生きている 全てが五行の中にある』

 という一節があります。

 

 人はこの世界の森羅万象を表す木火土金水の五行の陰陽が交錯する中で生きており、同時に木火土金水の強弱に左右される天地のなかで生きていると謳われているのです。 

 

 このことは、空海上人が即身成仏義のなかでもよく似たことを謳っています自然界の全ての成り立ちは五大からなっていて、そこに識大が入る五大とは「地 水 火 風 空」 そして識大は意識や人間の思い、宇宙の思い、自然の思いを表す全ての存在物には、人間や自然世界の意識と呼べるものが入ってそれで成り立っている。これを「五大」という。

 

 また西洋のタロット占いの教義においても「風 水 火 地」の四大元素がそれぞれの持つ要素でこの世の森羅万象を表しており、四大元素が統合されると、第五元素がもう一つ生まれ五大元素で全ての事柄が表されるという考えが有ります。

 

 人は五行の強弱の影響を受けるこの宇宙の天地で生きており、人の運命も同時に五行の強弱に左右される元運と大運の織り成す一生となるという考え方です。

 

 人間を天地自然の集約と考える東洋医学では、五体のなかにある五臓六腑が五常というバランスがとれた状態にあることが調和のとれた心身ともに健康な状態であるとみます。人間の五体も五元素で出来ていると考えられています。

 

 人が死ぬと建立された五輪塔は人体の象徴として建立されたようです。

そして更に人間の体内には目には見えない「気」というものがあり、この「気」には陰と陽があり この気の陰と陽がバランスつまり不調和になると病気になるとみるようです。五体を表す「木火土金水」の五行の陰陽のバランスが人間の体調を表すように、同時に人間が生まれた瞬間に持った生年月日時の五行の陰陽で構成された命式を詳しくみていくことで、人生の運調の波も見えてくることになるのです。

 

 その為には、五行の強弱をしっかり捉えることが大切で、四柱推命のように五行から生み出された通変星をその強弱の別なく一纏めにした意味だけで捉える考え方とは違います。

 

 奥深い人生哲学にもつながる運命学といえる子平推命術を学び、是非人生の方向指示器としてほしいと願っております。

 

 今年は戊戌年です。大地にデカ!とそびえる大きな山のように盤石な基盤を築き 知りたい人が学べる けっして出し惜しみや秘匿された学問であってはならない推命学の真の姿を追い続けていきたいと思います。

 

子平三命通變より

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